呼吸器外科 (腫瘍等)対象となる疾患

健康診断や人間ドック、あるいは他の病気の経過観察で、胸部レントゲンやCT検査に異常を指摘された患者さんを主な診療対象としています。
診断から手術、術後フォローアップまで一貫して対応いたします。


肺癌

肺癌は、肺の細胞がさまざまな要因によってがん化し、増殖する病気です。
早期に発見された肺癌では、手術による根治が期待できます。一般的な治療方針は病期(ステージ)に応じて決定されます。

病期 主な状態 主な治療
I期 がんが肺内に限局している 手術(必要に応じて術後薬物療法)
II期 肺門リンパ節まで転移している 手術+薬物療法
III期 縦隔リンパ節や周囲臓器へ進展している 手術、薬物療法、放射線治療を組み合わせた集学的治療
IV期 薬物療法を中心とした治療 他臓器へ転移している

標準的な手術は、がんを含む肺葉と所属リンパ節を切除する肺葉切除+リンパ節郭清です。
一方、早期肺癌では区域切除や部分切除などの縮小手術が標準治療となる場合もあり、患者さんの肺機能や全身状態を考慮しながら最適な術式をご提案します。
肺癌治療では、手術だけでなく薬物療法や放射線治療を組み合わせた集学的治療が重要です。
当院には放射線治療設備がないため、必要に応じて近隣の専門施設と連携し治療を行っています 。


転移性肺腫瘍

大腸癌、腎癌、乳癌、肉腫などの悪性腫瘍は肺へ転移することがあります。
転移巣が限られている場合には、手術で切除することで長期生存や治癒が期待できることがあります。
原発巣を担当する診療科と連携しながら、最適な治療方針をご提案します。


縦隔腫瘍

縦隔とは、左右の肺に囲まれた胸部中央の領域で、胸腺、神経、血管などさまざまな組織があります。
この部位には胸腺腫や神経原性腫瘍などが発生することがあり、重症筋無力症などの疾患を合併する場合もあります。
多くは手術による切除が治療の中心となります。


肺良性腫瘍・肺結節

胸部CTで指摘される肺の結節や腫瘤には、良性病変や感染症、炎症性疾患などが含まれます。
画像検査だけでは診断が難しい場合には、胸腔鏡手術による切除を行い、診断と治療を兼ねることがあります。


気胸

気胸研究センターホームページ参照


膿胸

膿胸は、肺炎などをきっかけに胸腔内へ細菌が感染し、膿がたまる病気です。
抗菌薬や胸腔ドレナージによる治療を基本としますが、改善が得られない場合には胸腔鏡を用いて感染した組織を除去し、肺の膨らみを改善する手術を行います。


手掌多汗症

手のひらに過剰な汗をかく原発性手掌多汗症に対して、胸腔鏡下交感神経遮断術(ETS)を行っています。
薬物療法で十分な効果が得られない患者さんが対象となります。


胸壁腫瘍・胸部外傷・横隔膜疾患

胸壁に発生する良性・悪性腫瘍や肋骨骨折などの胸部外傷、横隔膜ヘルニアや横隔膜弛緩症などの横隔膜疾患についても、それぞれの病態に応じた外科治療を行っています。

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