臨床検査科当科について

臨床検査科

臨床検査科は、安全で質の高い患者本位の医療を提供するため、正確で迅速な検査結果の提供を目指し、365日24時間取り組んでいます。

臨床検査は、患者さんに直接行う生理機能検査と患者さんから採取された血液や尿・便などの検査材料(検体)を検査する検体検査に分かれます。当院本館1階には、外来患者さんの採血を行う中央採血室が設置され、臨床検査技師が採血業務に従事しています。同じフロアに、血液や尿などの検査を行う検体検査部門の一般検査室、血液検査室、生化学検査室、輸血検査室、細菌検査室、病理検査室があります。南館2階には、心電図検査や超音波検査を行う生理検査室があります。

職員の構成は、医師7名(部長1名・顧問1名・非常勤5名)、臨床検査技師33名(常勤25名・非常勤7名・派遣1名)、補助員1名となっています。

業務内容

中央採血室

中央採血室は臨床検査科で運営し対応しています。接遇向上と採血技術向上に努めています。また、日本臨床検査標準化協議会が提唱する「標準採血法ガイドライン」GP4-A3に則った採血方法を取り入れ、より安全な採血を心がけています。

一般検査

一般検査室は尿・糞便を検査材料として尿一般検査、便潜血検査等を実施しています。また、採血室・採尿室の管理・運営、血液ガス分析装置のメンテナンス・管理も担当しています。

血液検査

血液検査室は、静脈から採取された血液や医師が骨髄から直接採取した(骨髄液)の検査を行っています。血液は細胞成分と血漿成分に大きく分けられ、細胞成分を調べる血液検査と細胞成分以外の血しょう成分に含まれる凝固線溶因子などを調べる検査があります。

生化学検査

生化学検査は、採血した血液成分を化学的に測定し、検査数値として患者さんに提供しています。血液は全身を流れ、様々な臓器を通過します。このため、血液を分析することで腎臓や肝臓、膵臓、心臓など様々な全身の臓器の健康状態を検査することになります。また、免疫反応検査は抗原抗体反応を用いて検査数値として表示し、患者さんに提供します。免疫反応検査の項目は感染症検査や甲状腺機能などがあります。特に「腫瘍マーカー」とよばれる癌の診断、治療効果判定に有用な検査も、血液検査でチェックできます。

輸血検査

輸血検査は血液型・不規則抗体、交差適合試験、血液製剤や自己血の管理、院内輸血療法の監査の実施などを主な業務とし、安全な輸血療法の実施に向けて積極的に取り組んでいます。

病理検査

病理検査室は、病理医とともに組織診検査、細胞診検査、術中迅速診、病理解剖等を行っています。検査結果の迅速な報告を心がけ、生検は6.7日で結果を返しています。
CPCは、1年で計4回開催しています。

細菌検査

各種検査材料の顕微鏡検査(グラム染色)や培養を実施し、一般細菌、抗酸菌、真菌等の同定・感受性検査を行い、臨床細菌情報を提供しています。各種迅速検査や結核・非結核性抗酸菌のPCR検査、マイコプラズマのLAMP法検査、ウイルス・細菌の遺伝子検査を実施し診断の迅速化を図っています。

インフェクション・コントロール・チーム(ICT)、抗菌薬適正使用支援チーム(AST)として、院内感染予防対策に参画しています。

生理機能検査

生理機能検査は心電図、ホルター心電図、負荷心電図、呼吸機能、腹部・体表超音波検査、心臓超音波検査、頸部血管超音波検査、下肢静脈超音波検査、脳波、体性感覚誘発電位(SEP)、等を実施しています。

生理検査室では、予約検査を多く取り入れていますが、診療の要望にあわせて予約外の検査も積極的に受け入れ、緊急の依頼に確実に応えています。また、病棟出張検査として心電図、脳波、腹部超音波検査、心臓超音波検査、下肢静脈超音波検査に対応する一方、女性の患者さんが女性技師の担当を希望する場合の要望にも応え、サービスの向上に努めています。

 

休日・夜間の業務体制

休・祝日・夜間検査の検査は1名の技師で検体系検査、輸血検査、結核菌塗抹検査、インフルエンザ迅速検査などに対応しています。


専門資格

当院は、さまざまな専門資格を有した職員が病院の専門医療を支えています。

超音波検査士 消化器領域        3名
超音波検査士 循環器領域        2名
超音波検査士 体表臓器領域       1名
乳腺甲状腺超音波検査士         1名
細胞検査士               2名
認定病理検査士             1名
認定心電図専門士            1名
聴覚検査士               2名
遺伝子分析化学認定士          1名
有機溶剤作業主任者           2名
毒物劇物取り扱い責任者         1名
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