放射線科当科について

放射線科について

放射線科では、院内で撮影された画像(主にCTやMRIと一部の単純写真)に関して、読影、診断し、報告書作成を行っております。院外からの画像検査依頼も受けており、迅速に、依頼機関へ報告するように努めております。
現在は、常勤医1名にて画像診断を行っております。
また、画像診断の装置や技術を利用した、インターベンショナルラジオロジー(Interventipnal;IVR)という体への負担を少なくした検査や治療は、関連する大学病院との連携にて行っております。

放射線検査による被ばく

        

放射線による人体への影響は大きく分けて確定的影響と確率的影響になります。確定的影響とはしきい線量があり、しきい線量を超えなければ生体細胞が持っている修復機能により損傷は修復されて影響は発現しません。したがって確定的影響に対しては使用線量をしきい線量以下に管理すればよい事になりますが、必要最小限の線量にて検査を行うに越したことはありません。又、確率的影響にはしきい線量がないと仮定されています。この仮定に基づくと理論上どんなに低い線量でも影響が発生する確率はゼロでないことになります。しかし通常の診断領域で使用する低線量被ばくより日常リスクの影響(喫煙、肥満、運動不足、高塩分など)が多いため疫学的に検出する事は極めて難しく実際にはわかっておりません。 以上の事から人体への影響を可能な限り低くするため検査の低線量化が求められます。

     

線量管理システム導入してます

2020年4月の医療法改正により、放射線検査のモダリティー(CTなどの撮影装置)によっては、検査単位での線量管理が必要になりました。現在、当院では法令によって義務付けられているCT検査やIVR検査(血管撮影など)以外にも一般撮影や乳腺撮影などほぼ全ての検査を線量管理システムにて一元化して患者さまの被ばく管理を行っております。これにより検査線量の確認や各部位ごとの線量を確認するなど、検査の最適化が可能になりました。

下表に線量管理システム導入後の被ばく線量と診断参考レベル(DRLs)を比較しておりますので、当院で検査を行われる際には、安心して受けて頂ければと考えております。

※診断参考レベル(DRLs)は2015年に我が国で初の策定が行われ、2020年には改訂が行われました。 この診断参考レベル(DRLs2020)を基準にして、検査の最適化を行っていくのが、我々診療放射線技師の責務となっております。

一般撮影(レントゲン撮影)入射表面線量(mGy)

体重50~60㎏

検査部位診断参考レベル当院線量検査部位診断参考レベル当院線量
胸部(正面)0.30.18胸椎(正面)3.02.81
腹部(正面)2.51.95胸椎(側面)5.04.07
乳幼児胸部0.20.18腰椎(正面)3.52.28
頭部(正面)2.51.17腰椎(側面)9.06.81
頸椎(正面)0.80.74骨盤(正面)2.51.95

N=17332

※当院線量は線量管理システム2022年2月導入からの中央値になります( 2023.2.6現在)

CT線量 CTDIvol(mGy)

標準体型50~70Kg

検査部位診断参考レベル当院線量
頭部単純ルーチン7746.5
胸部135.3
胸部~骨盤部1615
腹部~骨盤部1813.4
股関節設定されてませんが上記値を参考に12.6

N=2063

※当院線量は線量管理システム2022年2月導入からの中央値になります( 2023.2.6現在)

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