泌尿器科PVP(光選択的前立腺蒸散術)について

PVP(光選択的前立腺蒸散術)について

光選択的前立腺蒸散術(photoselective vaporization of prostate: PVP)は従来の経尿道的前立腺切除術(内視鏡下に電気メスで組織を切除)と異なり、肥大し尿道を圧迫する腺腫を蒸散(組織を一瞬にして蒸発させ気体にして消滅)し除去する手術法です。
PVPはこれまでの手術法と比べても、治療効果が劣らず合併症が少ないこと、抗血小板薬や抗凝固薬服用中などリスクの高い患者さんでも手術が可能であることなどから注目されています。
このたび当院が導入したのは最大出力120Wの三ホウ酸リチウム単結晶(lithium triborate: LBO)レーザーを用いたPVP装置AMS GreenLight®HPS(High Performance System)です。このレーザーは水を透過するため効率よく組織に到達し、ヘモグロビンに選択的に吸収されることで出血を最小限にすることが可能です。したがって、生理食塩水を潅流しながら血流が豊富な前立腺組織を蒸散するには最適と考えられます。
以上のような特徴から、従来術後3~4日留置していた尿道カテーテルを手術の翌日に抜去し自力で排尿することが可能で、これまでの手術の約1週間と比べて3~4日に入院期間を短縮できます。
GreenLight® HPSを導入したのは当院が都内で4番目となり、城南地区では初めてです。内服治療を続けていても尿の勢いが悪く満足が得られない方、従来の手術が難しいと言われお困りの方は是非当科にご相談ください。

グリーンライトレーザー治療
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