泌尿器科最新の医療機器「ダヴィンチ(Da vinci X)を導入しております

ダヴィンチとは

手術支援ロボット「ダヴィンチ(Da vinciX)」の導入は、※世田谷区の医療機関では、初めてになります。これにより、従来の鏡視下手術に加え、玉川病院で選択できる低侵襲手術の幅が広がりました。 ※2024年1月1日現在

ダヴィンチは、低侵襲技術を用いて複雑な手術を可能とするために開発されました。腹腔鏡や胸腔鏡などの鏡視下手術をサポートする医療機器で、ダヴィンチを使用して行う手術を「ロボット支援手術」といいます。
ロボットといってもダヴィンチ自体が自動で手術を行うわけではなく、トレーニングを積んだ医師が遠隔で操作して手術を行います。
従来の鏡視下手術では、医師は二次元画像を元に手術を行っていましたが、ダヴィンチによるロボット支援手術では3D立体画像を見ながら手術が可能です。
また、ズーム機能も搭載されており、医師は手術箇所を正確な距離で明瞭に視認することができ、術者は鮮明な画像を見ながら、人の手首よりはるかに大きく曲がって回転する手首を備えた器具(鉗子)を使用し、より正確で安全な手術が行えます。

ダヴィンチの構成

ダヴィンチは以下の3つの機器によって構成されています。
手術は、患者さんのお腹に開けた小さな穴から、②ペイシェントカートのアームに取り付けたカメラと手術器具を体内に入れて行います。
執刀医は、③サージョンコンソールに座ってアームを操作し遠隔で手術を行います。手術の様子は①ビジョンカートのモニターに映し出されます。

da Vinci x

ロボット支援手術のメリット

高精度かつ高い安全性

アームに取り付ける手術器具(鉗子)は可動域が非常に広く540度もあります。人間の手首と比べると圧倒的に広く、これまでの手術では行うことの難しかった複雑な作業も可能となります。
さらに、手先の震えが鉗子に伝わることを防ぐ「手振れ補正機能」が ついているため、高い集中力が必要とされる細かな作業でも正確により安全に手術が行えます。



機能を温存できる

鉗子の操作性が高く繊細な操作が可能なため、手術部位周辺の組織や神経などの機能を温存することができます。



術中の出血量が少ない

ロボットによる精緻な操作により、開腹手術に比較して手術中の出血が極めて少なく済みます。



傷口が小さい

皮膚を切開する傷口は、鉗子や内視鏡を挿入するための5~12mmほどの幅で、最大で6カ所です。(術式によって異なります)



術後の痛みが少なく回復が早い

傷口が小さいため傷の痛みが少なく、術後の回復が早い傾向にあります。



術後合併症のリスクが低い

創部の感染が少なく、腸閉塞などの合併症発生率も低い傾向にあります。


当院で対象となる疾患

                                
領域 泌尿器科領域
疾患名 前立腺がん/腎盂・尿管がん
術式 腹腔鏡下前立腺全摘除術/腹腔鏡下腎尿管全摘除術

保険診療での手術が可能です。

ロボット支援手術のメリット

高精度かつ高い安全性

アームに取り付ける手術器具(鉗子)は可動域が非常に広く540度もあります。人間の手首と比べると圧倒的に広く、これまでの手術では行うことの難しかった複雑な作業も可能となります。
さらに、手先の震えが鉗子に伝わることを防ぐ「手振れ補正機能」が ついているため、高い集中力が必要とされる細かな作業でも正確により安全に手術が行えます。

担当医からのメッセージ

帝京大学医学部付属溝口病院泌尿器科教授として2014年からダビンチ手術に取り組んでまいりましたが、2023年10月より公益財団法人日産厚生会玉川病院副院長泌尿器科部長として世田谷地区の医療に従事させていただいております。
1.ロボット支援手術の優秀性は世界に認められておりますが、自在に動く小さな手術鉗子と10倍まで倍率を上げられる3Dカメラの技術に支えられたものです。
ただし、ロボットが自動で手術を行うわけではありませんので、外科医の経験と技術も重要です。世界的には、ロボット手術執刀数300例以上でExpert surgeon(エキスパート外科医)として扱われますが、私自身も300例を超えたころに一区切りあったように思います。
ロボット手術の概要は標準化(同じように行うこと)されておりますが、細かい部分は術者ごとに異なりますので、経験と技術のある外科医が手術を執刀もしくは指導することは重要です。
前立腺癌手術では術後尿失禁が問題になりますが、機能的尿道長温存が早期回復に有効です。

当院でのロボット支援施術をご希望をご希望される方へ

かかりつけ医にご相談いただき、紹介状をお持ちの上ご受診ください。
当院では、より多くの患者様のニーズにお応えできる手術環境を充実させ、安全で正確、そしてより痛みの少ない治療の実現を目指しております。


お問い合わせ先

公益財団法人 日産厚生会 玉川病院
泌尿器科外来
電話:03-3700-1151(代表)

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