たまがいど「現場ニーズに基づく現任研修」強化プロジェクトに参加しました

「現場ニーズに基づく現任研修」強化プロジェクトに参加しました

看護部 副看護部長 嘉茂すみ代

大洋州地域 地域保健看護師のための「現場ニーズに基づく現任研修」強化プロジェクトに参加しました。 2010年5月、フィジー・トンガ・バヌアツの3カ国から日本政府に対し、地域看護指導者のリーダーシップを育成するための技術協力プロジェクトが養成されました。
これを受け、国際協力機構JICAは大洋州地域での現任研修強化プロジェクトを開始しました。私は、管理職・中間管理職看護師の研修を前提にした、マニュアル作成のため、2012年3月1日?19日(第2回目 2012年6月17日?2012年7月19日)フィジー国保健省に出かけました。
大洋州地域は、慢性的に絶対的な医師不足が続いています。そのため、人々の健康増進と基本的保健サービスの提供の点において、看護師に寄せられる期待と役割は非常に大きいです。基礎教育を修了した後は、各々が地域保健現場で実践するのみで、適切なアドバイスやスキルアップ支援がシステム化されていません。しかし、この課題は、特に開発途上国に限ったことではありません。
日本看護協会でも専門看護師や認定看護師研修が20年前、ファースト・セカンド・サードレベルの看護管理者研修が16年前からシステムされたばかりです。各県看護協会は独自でスキルアップ研修を企画し、各病院単位でもそれぞれの目標に応じてその制度を整えてきています。
玉川病院看護部では、2010年からキャリアラダーシステムを取り入れてきました。そして徹底した目標管理の方法について、ポートフォリオを使用、TQM活動への参加、メンタルリスクマネジメントからの組織改善など、様々な方法をつかって実践学習しています。つまり、管理職の役割である「人材育成」と「業務改善」を日々の看護活動を通して実施するシステムが出来上がっているのです。
看護師を取り巻く環境は異なります。
フィジーの看護師は全員が公務員としての役割がすでにある事
看護倫理の解釈が国によって異なる事
現職管理者にどの分野の管理能力の補強が必要か定かでない事
日本で実施している研修をフィジーで行い、能力育成に繋がるのか

以上の点について、まず、プロジェクト関係者間でも明確にしなければなりません。その上で、玉川病院での実践をフィジーはじめ、大洋州地域でも展開したいと考えています。

フィジー

人口約84万人、フィジー系が51%(先住民)、インド系移民が44%(イギリスが植民地時代に強制入植させた新しい住民)、ヨーロッパ人や他の太平洋の島民、華人などが5%宗教は、キリスト教が52%、 ヒンドゥー教が38%、イスラム教が8%、その他2%言語は、英語、フィジー語、ヒンディー語(フィジー・ヒンディー語)が公用語

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