お知らせ当院の今村医師(腎臓内科部長・透析センター長)が”第47回日本腎臓学会東部学術大会にて優秀演題賞”を受賞しました。

当院の今村医師(腎臓内科部長・透析センター長)が”第47回日本腎臓学会東部学術大会にて優秀演題賞”を受賞しました。

今村吉彦

【議題】「多職種による包括的指導のCKD重症化予防に対する有用性」

【背景】慢性腎臓病(CKD)対策には薬物療法とともに生活指導、栄養指導、服薬指導など包括的指導が重要であり、当院では2010年より保存期CKD外来にて多職種によるチーム指導を行っている。
【目的】当院におけるチーム指導のCKD重症化予防に対する有用性を検討する。
【対象および方法】外来にて医師、看護師、栄養士、薬剤師による包括的指導を行った保存期CKD患者135例(非DM78例、DM57例)を対象に、指導前後のeGFR低下速度および指導後一年間の血圧、Hb値、HbAlc、LDL-C、尿酸、尿蛋白/Crの経時的変化を検討した。
【結果および考察】包括的指導により、eGFR低下速度は指導前5.74mL/min/1.73m²/年から指導後1.13mL/min/1.73m²/年へ有意に改善した。eGFR低下速度の改善は89/135例(65.9%)に認められ、非DM群48/78例(61.5%)、DM群41/57例(71.9%)とDM群で改善例が多かった。さらに改善群では、指導後HbAlc、尿酸、LDL-C、尿蛋白/Crが有意に低下した。包括的指導はCKDに対する病識工場とセルフマネジメントの意識が高まり、CKD進行抑制に有効であると考えられた。
【結語】多職種による包括的指導は、CKD重症化予防に有用である。

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