平成29年度 日産厚生会 玉川病院 病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 37 94 269 384 394 519 853 1347 1588 812
 当院のある世田谷区は、東京都の中で人口が一番多い地域です。また、世田谷区の高齢率は(65再以上の割合)は東京都の平均よりも低いのですが、高齢者人口では東京都で最も多い地域でもあります。幅広い年齢層の患者様の受け入れは勿論のこと、地域連携にも力を入れており、施設入所中の方の受け入れ等、高齢者医療も積極的に行っています。


【年齢構成の詳細】

性別 件数     平均年齢   中央値  最頻値
男性   2,756     65.4     71     84
女性   3,541     69.8     75     83
全体   6,297     67.9     73     84

※中央値=数字を0歳から順番に並べた時の中点にある数字(真ん中の数)
※最頻値=全体の中で最も数の多かった数字(最多の数)
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
呼吸器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 110 25.40 20.83 0.16 87.99
0400801499x002 市中肺炎(75歳以上) 重症度2 51 15.86 15.12 0.00 87.84
0400801499x003 市中肺炎(75歳以上) 重症度3 40 25.38 16.97 0.08 86.63
040040xx99040x 肺の悪性腫瘍 手術・処置等2あり(化学療法あり) 34 22.65 11.99 0.00 76.00
0400801499x001 市中肺炎(市中肺炎75歳以上) 重症度1 30 18.63 13.51 0.03 86.50
呼吸器内科では呼吸器疾患を全身性疾患ととらえ、それに対して包括的、集学的治療(呼吸理学、理学療法、運動療法、栄養サポート、生活活動トレーニング)を行っています。その治療の代表的な疾患でもある高齢やの市中肺炎(誤嚥性肺炎を含む)が症例数上位となっています。

第1位の誤嚥性肺炎は高齢者特有の肺炎です。そのため、平均年齢が87.99歳と日非常に高く当院の中でも最も年齢層の高い疾患となっています。
第2位、第3位、第5位の肺炎の原因の多くは肺炎レンサ球菌(一般的には肺炎球菌)を始めとする起因菌(細菌、ウイルス)による肺炎で、当院の内科系疾患の中で最も多い疾患です。
第4位は肺がんで、化学療法(抗がん剤治療)目的での入院症例です。
循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050130xx99000x 心不全 手術なし 手術・処置等1なし 定義副傷病なし 65 24.65 17.71 0.09 81.94
050050xx99100x 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等1あり 1あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 53 3.26 3.03 0.02 69.57 心臓カテーテル
050050xx02000x 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1なし、1,2あり 手術処置2なし 定義副傷病なし 40 4.85 4.62 0.00 69.85
050140xx99x00x 高血圧性疾患 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 29 20.48 9.08 0.03 81.41
100380xxxxxxxx 体液量減少症 25 17.40 9.16 0.08 83.00
1位の心不全は平均年齢も81.94歳といった高齢者の慢性の増悪による重症者が多い背景もあり、全国的に比べも、在院日数は長くなる傾向にあります。
2位は、狭心症の心臓カテーテル検査(CAG)を実施した症例です。 緊急入院の症例も含まれたため、全国平均より在院期間が1日ほど長くなっていますが、検査予定で入院した方は、通常3日で退院されます。 また3位は、狭心症で経皮的冠動脈ステント留置術 (PCI)を行なった症例です。これは、狭くなった冠動脈を広げる手術で、通常3日で退院されます。
4位の高血圧性疾患では、「高血圧による心不全」が8割になります。
消化器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
150010xxxxx0xx ウイルス性腸炎 手術・処置等2なし 54 5.54 5.50 0.00 59.06
060100xx01xx0x 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む) 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 定義副傷病なし 38 4.50 2.68 0.00 72.42
060102xx99x0xx 穿孔または膿瘍を伴わない憩室疾患 手術なし 35 6.89 7.87 0.00 74.80
060190xx99x0xx 虚血性腸炎 手術なし 手術・処置等2なし 35 7.43 9.06 0.00 66.51
060210xx99000x ヘルニアの記載のない腸閉塞 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 35 7.80 8.98 0.00 67.69
 1位はウイルスを原因とする腸炎とし、 2位はポリープに対する治療が症例となっています。 大腸胃疾患が大部分である多くは内視鏡を用いた診断治療を行っています。
腎臓内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110310xx99xx0x 腎臓または尿路の感染症 手術なし 定義副傷病なし 83 18.84 12.34 0.12 84.24
110280xx99000x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 30 27.60 12.23 0.07 75.40
110280xx99010x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2あり 定義副傷病なし - - - - -
110280xx02x1xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 連続携行式腹膜流用カテーテル腹腔内留置術 手術・処置等1 1あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし - - - - -
110280xx991x0x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし - - - - -
1位は腎臓または尿路の感染症(腎盂腎炎、膿腎症など)で高齢者に多く見られています。
2位は透析なしのCKD(慢性腎不全)の症例です。
高齢化社会や生活習慣病の増加に伴い、CKDはいわば国民病といえる状況となっています。当院では重症化を防ぐために多職種で包括チーム指導を行い、保存期(まだ透析治療を受けていない)CKDの方を対象に腎臓病教室を開催しています。
また透析患者さんは合併症との戦いです。合併症の治療のため、近隣施設から入院透析の依頼が増加しており積極的に受け入れています。専門医が複数常勤する当院では他科と連携し早期に回復できるよう努めています。

※-(ハイフン)は10未満の症例
脳神経内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030400xx99xxxx 前庭機能障害 手術なし 42 4.29 5.15 0.00 65.43
010230xx99x00x てんかん 手術なし 手術・処置等2 定義副傷病なし 31 13.52 6.32 0.00 62.81
010060x2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2あり 4あり 定義副傷病なし 発症前Rannkin 0,1又は2 19 40.32 16.38 0.05 70.00
010110xxxxx40x 免疫介在性・炎症性ニューロパチー 手術・処置等2あり 4あり 定義副傷病なし 15 10.27 16.95 0.00 39.47
010060x2990201 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2あり 2あり 定義副傷病なし 発症前Rannkin 0,1又は2 10 48.40 16.51 0.00 69.20
脳神経内科での入院疾患は脳梗塞(105件)が最も多くなっていますが、診断群分類は詳細に分岐されているため、症例数3位、5位となりました。当院は回復期病棟を有し、脳梗塞後のリハビリを担い1度の入院の中で在宅への自立を目指しています。そのため在院日数は全国平均に比べて長くなっています。
糖尿病内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
100070xx99x100 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く)(末梢循環不全)手術なし 手術・処置等2 1あり 定義副傷病なし 85歳未満 22 9.77 14.27 0.0 68.32
100070xx99x000 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く)(末梢循環不全)手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 85歳未満 11 10.00 11.16 0.00 68.73
10060xx99x000 1型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く)(末梢循環不全)手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 85歳未満 - - - - -
10040xxxxx00x 糖尿病性ケトアシドーシス、非ケトン昏睡 - - - - -
100070xx99x010 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く)(末梢循環不全)手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 85歳以上 - - - - -
 糖尿病内科退院数は58件で、前年度(31件)より27件増加しました。2型糖尿病を中心に診療を行っており、外来診療が中心となっていますが、合併症の管理や教育入院は適宜受け入れています。また他科との併科により患者の糖尿病のコントロールを行っています。当院では、月2回糖尿病教室を開催しています。

※-(ハイフン)は10未満の症例
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
07040xxx01xxxx 股関節骨頭壊死、股関節症(変形性を含む) 人工関節置換術等 618 18.25 23.14 0.00 65.96 人工股関節
160800xx01xxxx 股関節大腿近位骨折 人口骨頭挿入術 肩,股等 262 35.05 27.09 0.19 85.02 大腿骨頚部骨折
160760xx97xx0x 前腕の骨折 手術あり 定義副傷病なし 78 2.35 5.21 0.00 65.17
160700xx97xx0x 鎖骨骨折、肩甲骨骨折 手術あり 定義副傷病なし 54 2.33 5.54 0.00 44.57
160850xx97xx0x 足関節・足部の骨折、脱臼 その他の手術あり 定義副傷病なし 53 4.68 9.49 0.00 47.85
1位の股関節症618件のうち、多くは「変形性股関節症」に対する人工関節置換術または再置換術を受ける方の症例です。男女の割合は男性が11%(67件)女性は89%(551件)で、特に女性に多い疾患となっています。
2位の股関節大腿骨近位骨折は高齢者の日常生活における転倒、転落によるものが多くなっています。高齢者で自立度の低い方は地域包括ケア病棟へ入棟しリハビリ訓練など早期離床から在宅復帰支援まで行っているため、平均在院日数が全国より長くなっています。
消化器外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060160x002xxxx 鼡径ヘルニア(15歳以上) 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 157 4.85 4.85 0.00 63.80 鼠径ヘルニア
060150xx03xxxx 虫垂炎 虫垂切除術等 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの 41 4.29 5.56 0.00 38.49
060335xx02000x 胆嚢水腫、胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 手術・処置等1なし 手術・処置2なし 定義副傷病なし 23 8.48 7.40 0.04 62.43
060035xx01000x 結腸(虫垂を含む)の悪性腫瘍 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 手術・処置等1なし 手術・処置2なし 定義副傷病なし 21 15.67 15.61 0.00 75.10
060330xx02xxxx 胆嚢疾患(胆嚢結石など) 腹腔鏡下 胆嚢摘出術等 17 6.35 6.64 0.00 62.82
消化器外科では鼠径ヘルニア、虫垂炎、胆石症・胆のう結石性胆のう炎の症例が多くなっています。 患者への低侵襲手術として安全かつ確実な腹腔鏡下で治療を推進しています。
虫垂炎は膿瘍の有無により術式が分かれています。膿瘍がない場合は術後の回復も早く早期に退院となります。 膿瘍を伴う場合は重症化のため入院期間が長くなっています。胆のう結石性胆のう炎に対し患者負担の少ない腹腔鏡による胆のう摘出術を行っています。
内科的治療を行ったあと当科で外科的手術となっているため、在院日数が全国平均値よりも長くなっています。
その他の上位疾患は全国平均と大差のない在院日数となっています。

※-(ハイフン)は10未満の症例
呼吸器外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040200xx01x00x 気胸 肺切除等 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 207 12.69 10.04 0.00 33.30 気胸
040200xx99x00x 気胸 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 80 736 9.14 0.05 40.18
040200xx99x01x 気胸 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病あり - - 19.74 - -
040120xx01x0xx 慢性閉塞性肺疾患 肺切除等 手術・処置等2なし - - 12.78 - -
040150xx97x00x 肺・縦隔の感染、膿瘍形成 手術あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし - - 31.43 - -
当院には気胸センターを有しており、気胸を中心に診断、治療を行っています。

1位は手術有りの気胸。胸腔鏡を用いた手術となっています。
2位は手術無しの気胸。2位の症例数には、手術無しの気胸の治療と月経随伴性気胸の検査入院も含まれます。検査入院に関してはクリニカルパスを適用しているため3日の入院となっています。
また、気胸だけでなく巨大のう胞症、肺気腫、肺悪性腫瘍に対しても胸腔鏡治療を行っています。

※-(ハイフン)は10未満の症例
血管外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050180xx97xx 静脈・リンパ管疾患 その他の手術あり 56 1.39 3.20 0.00 70.07
- - - - - - -
- - - - - - -
- - - - - - -
- - - - - - -
当院は血管外科・静脈瘤センターを有しており、抹消血管外科の専門医が主に「下肢静脈瘤」の治療を行っています。

1位は高周波治療装置を使用し手術をした下肢静脈瘤でした。当院では下肢静脈瘤に対する高周波治療装置を導入しており、従来から行われているストリッピング法に比べて術中、術後の痛みが軽減され、術後すぐに歩行が可能なため在院日数は全国平均と比べて短くなっています

※-(ハイフン)は10未満の症例
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 17 13.53 9.68 0.00 82.41
010200xx01x00x 水頭症 水頭症手術等 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 14 10.79 21.12 0.00 80.21 水頭症
010040x099x00x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満)手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 12 37.83 19.10 0.25 65.83
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 11 6.45 7.34 0.00 80.27
160100xx01001x 頭蓋・頭蓋内損傷 頭蓋内血腫除去術 手術・処置等2なし 定義副傷病あり - - - - -
当科は脳神経外科疾患全般(頭部外傷、水頭症、脳卒中)の治療を行っています。

脳神経外科では、頭部外傷の患者が多く、特に高齢者の転倒によるものとなっています。保存的治療と血腫の除去手術を行う2パターンの入院管理があり1位と4位と5位の症例となります。
2位は水頭症に対し水頭症手術(シャント手術)を行い、脳圧の上昇を防ぎ、術後の管理を徹底し感染症に注意しクリニカルパスに沿った形をとっているため全国平均の約半分の日数で退院することが可能です。
乳腺外科・形成外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
090010xx02x0xx 乳腺悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房切除術(腋窩部廊清を伴わないもの) 手術・処置等2なし 12 16.33 10.15 0.00 69.08
090010xx03x0xx 乳腺悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除(腋窩部廊清を伴わないもの 手術・処置等2なし - - - - -
090010xx01x0xx 乳腺悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房切除術(腋窩鎖骨下部廊清を伴うもの)・胸襟切除を併設しないもの 手術・処置等2なし - - - - -
090010xx97x0xx 乳腺悪性腫瘍 その他の手術あり 手術・処置等2なし - - - - -
090010xx97xxxx 乳房の良性腫瘍 手術あり - - - - -
乳がんに対する手術を主に行っています。DPCコードでは、術式別に分かれており当院では、“腋窩部廓清を伴う(内視鏡下によるものを含む)乳腺悪性腫瘍手術(部分切除)”のDPCの患者が1位となっています。 形成外科と連携して乳房再建術も実施しています。また、外来にてホルモン療法や化学療法も行っており、患者の生活の質を上げています。乳がんの治療だけではなく、乳がん検診、良性疾患(乳腺症・乳腺炎等)の治療も積極的におこなっています。

※ ー(ハイフン)は10未満の症例
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110200xx04xxxx 前立腺肥大症等 経尿道的レーザー前立腺切除術 50 4.26 7.64 0.00 72.88
110070xx0200xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等1なし 手術・処置等2 なし 30 6.50 7.31 0.03 75.47
110080xx991xxx 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1あり 27 2.93 2.67 0.00 71.26
110310xx99xx0x 腎臓または尿路感染症 手術なし 定義副傷病なし 10 12.70 12.34 0.00 76.00
110100xx99x10x 精巣腫瘍 手術なし 手術・処置等1あり 定義副傷病なし - - - - -
当科の治療実績は前立腺肥大症、膀胱癌、前立腺腺癌、尿路感染症が症例数上位となっています。

 前立腺肥大症に対し従来の手術と同様の有効性とより安全性の高い光選択前立腺蒸散術(PVP)による治療を行っており、患者に負担の少ないものとなっています。
また、出血も少なく術後安静期間も短いので入院期間が4日になります。
 膀胱癌は症状が出やすい疾患であり、当科では膀胱鏡検査にて癌を疑う症例は早期に経尿道的手術にて治療を行っています。そのため、在院日数が全国平均よりも短くなり、患者負担も少なくなっています。
前立腺癌が疑われる患者には早期発見のため当日結果が判明するPSA検査を行い、より迅速に対応することが可能となっています。
入院治療は周術期管理が中心ですが、尿路感染症や各種癌に対する抗癌剤治療や終末期医療等の泌尿器科治療全般を行っています。また、緩和ケアを積極的に行い、QOLの改善を図っています。

※-(ハイフン)は10未満の症例
眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020110xx97xxx0 白内障 水晶体の疾患 手術あり 片目 309 1.63 2.85 0.00 76.91 白内障
020230xx97x0xx 眼瞼下垂 手術なし 手術処置等2なし 11 1.09 3.29 0.00 1.09
020320xx97xxxx 眼瞼 涙器 眼窩の疾患 手術なし - - - - -
020200xx9710xx 黄斑後極変性 手術あり 手術・処置等1あり - - - - -
020160xx97xxx0 網膜剥離 手術あり 片目 - - - - -
平成29年度は、眼科手術の9割以上が白内障の手術でした。片目であれば、日帰りまたは1泊2日のクリニカルパスを適用しています。白内障の症例以外では、眼瞼下垂の手術を行った症例が多くありました。

※-(ハイフン)は10未満の症例
皮膚科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080020xxxxxxxx 帯状疱疹 53 8.57 8.95 0.00 74.38
080011xx99xxxx 急性膿皮症 43 9.91 11.73 0.02 67.65
080090xxxxxxxx 紅班症 - - 10.37 - -
080100xxxx0xxx 薬疹、中毒疹 手術なし - - 10.89 - -
161060xx99x0xx 詳細不明の損傷等 手術なし 手術・処置等2なし - - 4.01 - -
1位の帯状疱疹は体力がなくなってきた高齢者に多くみられる病気です。 皮膚症状だけではなく、発熱、疼痛を伴い部位によっては合併症もおこります。 高齢者に多い病気の為、平均年齢が高くなっています。

2位の急性膿皮症とは、蜂窩織炎の皮膚の炎症で、炎症部位が熱をもったり痛みを伴うこともあります。
帯状疱疹、蜂窩織炎ともに外来治療も行いますが、症状が強い場合は重症化を防ぐために入院管理で点滴治療としています。

※-(ハイフン)は10未満の症例
産婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120180xx01xxxx 胎児及び胎児付属物の異常 帝王切開術等 55 8.78 9.75 0.00 34.71
120140xxxxxxxx 流産 44 1.23 2.43 0.00 34.52
120170xx99x0xx 早産、切迫早産 手術なし 手術・処置等2なし 21 18.05 20.41 0.24 34.95
120180xx99xxxx 胎児及び胎児付属物の以上 手術なし 10 7.40 6.70 0.00 32.40
12002xxx02x0xx 子宮頸・体部の悪性腫瘍 子宮頸部(膣部)切除術等 - - - - -
当院としての産婦人科は周産期医療が中心となっています。

1位の診断群分類は、「既往帝王切開術後妊娠での帝王切開出産」や、「妊娠中にすでに判明している諸問題(骨盤位・狭骨盤など)での帝王切開出産」です。帝王切開分娩の割合は、産婦人科の退院数(自然分娩含む)の約11%となっています。
2位は“流産”(約8%)で、1泊2日の流産手術を行っています。
3位は切迫早産(約4%)
4位は胎児異常(約2%)といった症例数推移となっています。
分娩は安全を最優先とし、自然分娩を目指し、その中で医学的処置が必要な場合は、すみやかに対応しております。

※-(ハイフン)は10未満の症例
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
140010x199x00x 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出征時体重2500g以上) 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 19 2.95 6.18 0.26 0.00
140010299x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出征時体重1500g以上2500g未満) 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし - - 11.49 - -
140010x197x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出征時体重2500g以上) 手術あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし - - 8.41 - -
14031xx19900xx 先天性心疾患 (動脈管開存症、心房中核欠損症を除く) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし - - 8.67 - -
- - - - - - -
当科では、低出生体重児(出生体重2000g~2499gの児※)が多く、症例としては新生児黄疸が最も多くなっています。小児科入院は出生直後に入院し管理が必要な新生児の治療を行っておりますが、緊急処置を要する新生児には近隣の高度医療機関へ新生児搬送としています。
※当科での新生児入院は、当院出生の在胎35週以上・2000g以上かつ点滴・呼吸管理を要さない児の入院管理を基本としています。
※一般小児の入院は行っておらず、入院が必要な場合近隣の医療機関へ紹介としています。
※‐(ハイフン)は10未満の症例
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 11 7 4 15 4 15 1 第8版
大腸癌 16 19 32 20 6 20 1 第8版
乳癌 9 16 4 0 2 3 1 第8版
肺癌 6 4 13 31 18 19 1 第8版
肝癌 0 0 0 1 2 0 1 第8版
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
日本で最も罹患率の高い5つのがんの病期(ステージ)ごとの症例数を集計したものです。
当院では大腸がん(38.8%)が最も多く、次いで肺がん(30.0%)、胃がん(17.0%)、乳がん(12.9%)、肝がん(1.3%)となっています。前年度より全体としての初発件数は増加傾向にあります。
「初発ステージ」の割合は「ステージⅣ(27.9%)」が最も多く、比較的重症な患者さんが多いことがわかります。
再発は大腸がん、肺がんが再発全体の68%以上を占めています。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 24 9.67 51.0
中等症 124 17.58 81.6
重症 68 27.32 87.1
超重症 29 22.55 90.4
不明 0 0 0
重症度をA-DROPシステム(市中肺炎の重症度分類)を用いて分類します。
  評価は以下の項目です。

1 年齢 (Age) : 男性70歳以上、女性75歳以上
2 脱水 (Dehydration) : BUN 21㎎/dl以上または脱水あり
3 呼吸状態 (Respiration) : SpO2 90%(PaO2 60Torr以下)
4 意識レベル (Orientation): 意識障害がある
5 血圧(blood Pressure)  : 収縮期血圧が90㎜Hg以下
 (それぞれの大文字部分をとってA-DROPです)

重症度はこれら5項目を、1つ1つ評価して分類します。

軽症  = 該当項目なし
中等症 = 1~2項目を満たす場合
重症  = 3項目を満たす場合
超重症 = 4~5項目を満たす場合
(ショック状態であれば1項目のみでも超重症とします)

  当院の指標では中等症が市中肺炎の50.6%を占めています。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 100 51.86 79.74 16.0
その他 13 57.78 73.64 7.7
 平均在院日数が3日以内=51.86日、その他=57.78日と長くなっている理由は、当院ではハビリテーションセンター(東京都区西南部高次脳機能障害センター)を基盤に、回復期リハビリテーション病棟を有しています。 急性期治療から回復期リハビリテーションまで、退院にむけて一貫した治療を行っているためです。

診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
k0821 人工股関節置換術(股・膝・方) 648 1.44 16.56 0.00 66.31 人工股関節
k0461 骨折観血的手術(大腿・上腕) 174 3.56 26.09 0.19 80.08
k0811 人口骨頭挿入術(股・肩) 135 4.19 28.64 0.17 85.04
k0462 骨折観血的手術(前腕・下腿・手舟状骨) 114 1.33 4.54 0.01 64.61
k0463 骨折観血的手術(鎖骨・膝蓋骨・手・足・指・等 59 1.08 4.93 0.02 47.31
 第1位は人工股関節置換術(股・膝・肩)です。手術件数の内訳は股関節620件、膝関節20件、肩関節8件でした。主な疾患は、変形性股関節症、関節リウマチ、骨壊死などです。第2位は骨折観血的手術(大腿・上腕)でした。折れた骨をできる限り元の位置に戻して、プレートや髄内釘で固定する方法です。大腿骨転子部骨折が最も多く、次いで大腿骨頚部骨折でした。第3位は人工骨頭挿入術(股・肩)でした。折れた骨頭を人工の骨頭に入れ替える方法です。大腿骨頚部骨折が占めていました。
消化器外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
k634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術 163 1.06 1.27 0.00 62.46
k718-21 腹腔鏡下虫垂切除術(膿瘍なし) 42 0.52 3.26 0.00 39.17
k672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 40 2.70 4.73 0.03 64.48
k672 胆嚢摘出術 16 7.31 22.13 0.00 72.06
k719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 15 3.07 10.07 0.00 73.33
 「鼠径ヘルニア」「虫垂炎」「胆石症・胆のう結石性胆のう炎」が症例上位を占めています。
当科では、傷の小さい低侵襲の腹腔鏡手術を推奨することで、患者負担の軽減や入院期間の短縮に努めています。
鼠径ヘルニアはクリニカルパスを使用していて、2泊3日の入院が主となっています。
胆のう結石性胆のう炎に対しても腹腔鏡による胆のう摘出術を行っていますが、内科的治療を行ったあと当科で外科的手術を行っているため、在院日数が全国平均よりも長くなっています。
2016年度の腹腔鏡下手術の割合は、鼡径ヘルニア手術は96%、胆石症(急性胆嚢炎を含む)は84%、急性虫垂炎は90%でした。
呼吸器外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5131 胸腔鏡下肺切除術〈局所的切除〉(肺嚢胞手術〈楔状部分切除によるもの〉) 229 5.11 7.69 0.01 34.80 気胸
K5040-2 胸腔鏡下縦隔悪性腫瘍手術 - - - - -
K514-23 胸腔鏡か肺悪性腫瘍手術(肺葉切除又は1肺葉を超える) - - - - -
K514-21 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(部分切除) - - - - -
K5132 胸腔鏡下肺切除術(その他) - - - - -
 標準入院日数は1週間程度ですが、難治性の気胸、合併症の多い重症の気胸患者さんを多く受け入れているため平均日数が長くなっています。
また、胸腔鏡手術の技術を用いて、気胸だけではなく肺癌などの手術に対しても胸腔鏡治療を行い、患者負担の軽減を図っています。

※ ー(ハイフン)は10未満の症例
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
k164-2 慢性硬膜下血腫洗浄・除去術(穿頭) 20 10.25 20.20 0.05 81.95 慢性硬膜下血腫
k1742 水頭症手術(シャント手術) 14 1.00 8.79 0.00 79.50 水頭症
k1643 頭蓋内血腫除去術(開頭)(脳内) 11 5.24 81.48 0.36 73.06
k1771 脳動脈瘤頚部クリッピング(1箇所) - - - - -
k1692 頭蓋腫瘍摘出術(その他) - - - - -
 1位は慢性硬膜下血腫の手術、「慢性硬膜下血腫洗浄・除去術」です。
頭部外傷の患者が多く、特に高齢者の転倒によるものとなっています。「慢性硬膜下血腫洗浄・除去術」は、慢性硬膜下血腫に対して頭蓋から血腫を洗浄除去する手術で、入院後に緊急手術となることもあります。
2位は水頭症に対し水頭症手術(シャント手術)を行い、脳圧の上昇を防ぎ、術後の管理を徹底し感染症に注意しクリニカルパスに沿った形をとっているため全国平均の約半分の日数で退院することが可能です。

※-(ハイフン)は10未満の症例
乳腺外科・形成外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K4763 乳腺悪性腫瘍手術(単純乳房切除術)(乳腺全摘術)〈1側〉 12 2.00 13.33 0.00 69.08
K4762 乳腺悪性腫瘍手術(乳房部分切除(腋窩部廓清を伴わない)) - - - - -
K4765 乳腺悪性腫瘍手術(乳房切除術)(胸筋切除を併施しない)〈1側〉 - - - - -
K4741 乳腺腫瘍摘出術(5cm未満 - - - - -
K4762 乳腺腫瘍摘出術(5cm以上) - - - - -
当院の乳腺外科は、乳がん学会専門医がおり乳がんの診断と治療(手術、化学療法、ホルモン治療)および検診、また良性疾患(乳腺症、乳腺炎など)の治療も行っています。
手術は乳がん手術の件数が多くなっています。手術方法は、患者1人1人の病態に合わせ「乳房部分切除術」または「乳房全摘出術」を行い、必要であればそれと同時にリンパ節をきれいに取り除く「リンパ節郭清」をするなど多岐に分かれます。そして形成外科と連携して乳房再建手術も積極的に実施しています。

※ ー(ハイフン)は10未満の症例
血管外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K617-4 下肢静脈瘤血管内焼灼術 51 0.02 035 0.00 69.82 下肢静脈瘤
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 - - - - -
K610-3 内シャント設置術 - - - - -
K6171 静脈瘤抜去〈下肢の静脈〉 - - - - -
K616.4 経費的シャント拡張術・血栓除去術 - - - - -
血管外科では、専門医が主に下肢静脈瘤の治療を日帰り入院で行っています。2016年5月には、最新のラジオ波(ClosureFASTカテーテル)を用いた血管内治療を始めました。
この手術は、まず2、3mmの細いカテーテルを膝下等の血管に挿入し、そして血管を焼灼して閉塞させるといった方法で行われます。特徴は、痛みが少ない治療法であること、傷口が目立たないこと、術後すぐに歩行可能なことがあげられます。そして個人差はありますが、足のコブも消失します。
その他にも、閉塞性動脈硬化症や慢性腎不全の内シャント造設などの症例も増えてきています。

※-(ハイフン)は10未満の症例
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K841-22 経尿道的レーザー前立腺切除術(その他) 51 2.24 3.39 0.00 86.00
k8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用) 29 3.24 4.07 0.07 74.21
k783-2 経尿道的尿管ステント留置術 12 1.67 4.67 0.00 75.75
k773 腎(尿管)悪性腫瘍手術(1歳以上)〈1側腎完全切除〉 - - - - -
k8411 経尿道的前立腺手術(電解質溶液利用) - - - - -
第1位は経尿道的レーザー前立腺切除術(その他のもの)です。2014年に導入した光選択的前立腺蒸散術(PVP)は従来の手術と同様の有効性と、より安全性が高く、患者に負担の少ない手術です。出血が少なく、術後安静期間も短いため、原則3泊4日の入院で実施しています。近隣医療機関や大学関連病院と連携することで手術件数も増加しています。

第2位は膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用)です。
非筋層浸潤性膀胱癌に対して行う手術で、尿道から膀胱に内視鏡を入れ、腫瘍を電気メスで切除します。開腹手術に比べ身体的負担(侵襲)が少なく入院期間が短いことが特徴です。

第3位は経尿道的尿管ステント留置術です。当院では、主に尿管狭窄を伴う水腎症や膿腎症に対して行っています。高度な全身管理を必要とする症例も増加していますが、他診療科の協力を得ながら集学的治療を行っています。

※-(ハイフン)は10未満の症例
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
k2821ㇿ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)(その他) 310 0.00 0.63 0 76.90 白内障
k2193 眼瞼下垂症手術(その他) 11 0.00 0.09 0 78.09
k2801 焼死体茎顕微鏡下離断術(網膜付着組織を含む) 10 000 3.2 0 64.4
k2171 眼瞼内反症手術(縫合法) - - - - -
k2231 結膜嚢形成手術(部分形成) - - - - -
平成29年度は年間手術件数342件行いました。前年度より39件増えました。最も多い手術は白内障水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)です。加齢に伴い発症率が高くなり、発症すると手術をする以外に治す手段はありません。次に多いのが眼瞼下垂症手術でした。

※ ー(ハイフン)は10未満の症例
産婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
k8982 帝王切開術(選択帝王切開) 55 1.16 6.82 0.00 34.93
k9091 流産出(妊娠11週まで)〈拡張および掻爬〉 42 0.21 0.00 0.00 34.50
k8981 帝王切開術(緊急帝王切開) 18 0.89 7.11 0.00 33.22
k867 至急頸部(膣部)切除術 - - - - -
k877 至急全摘術〈膣式〉 - - - - -
当院の出産件数は403件(うち帝王切開は73件)でした。帝王切開の既往のある患者さんや骨盤位の患者さんの場合に選択的帝王切開が行われました。緊急帝王切開は回旋異常、胎児仮死等がみられた場合に行われます。当院の産婦人科では分娩目的に入院される患者さんが多いため、帝王切開が上位となっています。

※ ー(ハイフン)は10未満の症例
消化器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
k7211 内視鏡的結腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満 42 2.05 1.60 0.02 75.83
k7212 内視鏡的結腸ポリープ・粘膜切除術(早期悪性腫瘍) 16 1.13 5.00 0.00 66.94
k6532 内視鏡的胃。十二指腸ポリープ・粘膜切除術(早期悪性粘膜下層)〈胃〉 14 4.50 21.79 0.00 76.36
k654 内視鏡的消化管止血術〈胃〉 14 2.50 15.29 0.00 76.43
k721-4 早期悪性腫瘍大腸粘膜下層剥離術 13 0.85 5.77 0.00 75.38
 ポリープの多くは健診などで便潜血陽性となった患者さんが来院し下部内視鏡検査によって発見されます。
下部内視鏡検査で大腸ポリープが見つかった場合、検査から治療に切り替えておなかを切ることなくポリープを切除しています。
内視鏡消化管止血術は胃潰瘍や十二指腸潰瘍により血管が傷つくと出血が起こり虚血や下血が発症するため、緊急で内視鏡検査・治療を行います。
その他にも当院消化器内科では小腸結腸内視鏡手術や胃瘻造設術、内視鏡的胆道結石術など様々な手術を行っています。

一昨年より「大腸粘膜下層剥離術(ESD)」という治療法を導入し、大きな病変でも内視鏡的に切除しています。大腸胃疾患が大部分である多くは内視鏡を用いた診断治療をおこなっています。

※ ー(ハイフン)は10未満の症例
循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
k5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) 44 2.18 6.20 0.00 71.02 心臓カテーテル
k5972 ペースメーカー移植術(径静脈電極) 14 7.07 10.21 0.00 80.07 ペースメーカー
k616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 - - - - -
k596 体外ペースメーキング術 - - - - -
k597-2 ペースメーカー交換術 - - - - - ジェネレーター交換
1位は、経皮的冠動脈ステント留置術です。狭心症、虚血性心疾患に伴う心不全、陳旧性心筋梗塞、無症候性心筋虚血などに対して待機的に施行しています。狭くなった冠動脈を血管の内側から広げるために行う低侵襲的な治療法で、経皮的冠動脈インターベーション(PCI)とも呼ばれています。当院では、クリニカルパスを使用しているため短期間で治療を受けられます。
2位はペースメーカー移植術です。房室ブロック、洞不全症候群、除脈性心房細動などに対して施行しています。

※ ー(ハイフン)は10未満の症例
皮膚科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
k0051 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径2cm未満) - - - - -
k0062 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外)(長径3cm以上6cm未満) - - - - -
k0072 皮膚悪性腫瘍切除術(単純切除) - - - - -
- - - - - - -
- - - - - - -
皮膚科では皮膚悪性腫瘍切除や皮膚、皮下腫瘍摘出術など悪性、良性問わず腫瘍手術を主に行っています。また呼吸器外科よりBHD症候群患者の皮膚病変(丘疹)摘出術も行っています。

※ ー(ハイフン)は10未満の症例
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 4 0.06
異なる 22 0.35
180010 敗血症 同一 31 0.49
異なる 31 0.49
180035 その他の真菌感染症 同一 0 0.00
異なる 1 0.02
180040 手術・処置等の合併症 同一 56 0.89
異なる 5 0.08
DIC(播種性血管内凝固)や敗血症は、悪性腫瘍や肺炎等の基礎疾患の悪化により、重篤な全身症状を引き起こす症候群のことです。この指標は入院時すでに発生していたのか、入院中に発生したものかを表した指標です。 基礎疾患が悪性腫瘍、高齢者で細菌感染した方の、入院後発生率が高い傾向にあります。
また、手術や処置の合併症は、入院中に発生する事例だけではなく、人工関節のゆるみや感染、透析シャント感染など、体内の人工挿入物が、術後、経年劣化とともに合併症を引き起こす事例も含まれます。
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