股関節センター(予約制)2013年度 業務実績

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2013年度 診療実績

スタッフ紹介

センター長(部長 兼任):松原正明
医 長:野木圭介 センター員:木村晶理、加瀬雅士、山田淳
センター員(非常勤):平澤直之、石井研史、萩尾慎二、奥田直樹、小川博之、長束由里、佐藤敦子
2013年4月より長束医師の転任にともない、山田医師が着任した。

業務実績

股関節センターは設立後10年が経過した。当センターにおける2013年の実績としては、これまで同様、国内・国際学会での数多い発表、講演、ならびにこれらの基礎となる小侵襲手術手技の工夫や術後超早期リハビリの実行と正確な手術達成のための3D-CTモデル活用したナビゲーション手術(厚生労働省認可:先進医療)の開発・施行、新しい人工股関節の開発、さらにはCTを用いた人工股関節手術における3Dテンプレーティング・ソフトの共同開発を行っている(研究業績参照)。
昨年同様、各大学・医療施設より手術見学を多数受け入れ、新しい股関節外科治療技術の指導ならびに情報交換を行い、引き続き、中殿筋非切離による小皮切人工股関節置換術を全例に用いることにより、患者の術後ADLの早期改善をはかるなど、新しい股関節外科手術法の開発・検討結果を示しながら実際の手術手技の指導ならびに問題症例への具体的な治療方針のコンサルテーションを行っている。
一方、地域に密着した医療の遂行を掲げる当院の目標のもと、増加傾向にある当地区における高齢者の大腿骨近位部骨折に対しては、当院の内科(循環器科、呼吸器科、消化器科、腎センター)、麻酔科各科、さらには臨床検査部超音波検査科との非常に好意的な協力を得て、積極的に外科治療を行い良好な成績をあげている。急性期病院でありながら、人工骨頭置換術では平均28日の入院へと昨年同様入院期間は短く、骨接合術では平均35日でほぼ外傷受傷前のレベルまで回復し、自宅あるいは入所施設に退院している。
変形性股関節症に対する人工股関節置換術は、2004年4月より術後2週プログラムを用い、合併症がある例をすべて含んだ平均在院日数は24日(術後22日)、合併症のない症例では平均在院日数は13日(術後12日)であった。また、再置換術における在院日数は平均39日(術後36日)であり、全員自宅へ歩行退院している。なお、臼蓋形成不全症例に対しては、症例に応じて寛骨臼回転骨切り術(RAO)、臼蓋形成術(Chiari、Spitzy)を行い、良好な成績を得ている。RAOの平均在院日数は30日(術後27日)であり、合併症等は見られていない。臥床中はフット・ポンプを使用し、臨床検査科の多大な協力のもと全例に術当日もしくは術翌日の離床前に下肢超音波(エコー)検査による下肢静脈血栓の有無を確認した上で、離床を行い、深部静脈血栓、肺塞栓、肺梗塞の予防につとめ、2002年以降重篤な有症性PEの発症はない。

【2013年の当施設手術見学者】
・富士見病院 ・埼玉県立総合リハビリテーションセンター ・東急病院 ・熊本中央病院
・海南病院 ・関西電力病院 ・神戸海星病院 貢川病院 ・都立大塚病院 ・茨城県立中央病院
・岐阜市民病院 ・山口病院 ・国立病院名古屋医療センター (計13施設)

【見学者総数】
15名

手術実績

手術成績については、人工股関節置換術では長期成績が重要であるが、短期成績としては、術後感染の有無と術後脱臼の有無が問題とされる。術後早期感染は2005年に1例発症したが、術後早期の皮下感染が原因と考えられ、発症早期に洗浄、病巣掻爬を行うことにより、現在までのところ炎症所見、臨床所見とも全て陰性であり、再燃は見られていない。また術後入院期間に影響する術中骨折の発症は2013年5例(0.7%)に発症したが、いずれも中殿筋非切離法を用いた手術であったため、特別な治療を行わずとも骨片の移動なく治癒した。
現在、初回人工股関節置換術については、2006年8月以降全例に筋腱切離を行わないRoettingerらによるAL法(Antero-lateral Watson-Jones変法)を用いたMIS(Minimally Invasive Surgery;最小侵襲手技)による手術を施行している。術後脱臼発生頻度については、中殿筋非切離進入法を用いてから総数2802例中3例にのみ術後脱臼が発症し、発症率は0.1%であり、これまでに術後早期に再置換術を要した症例も3例0.1%である。内訳は大腿骨骨折とこれに伴うインプラント移動のために施行した1例と術後脱臼を繰り返した1例、さらに、cupの設置角度の不適切症例の1例に行っている。変形性股関節症に対する骨切り術や、臼蓋形成不全に対する寛骨臼回転骨切り術においては、術後感染、合併症などは生じていない。

股関節専門外来

毎週火曜日、金曜日の午後に股関節専門外来を開設している。外来患者数は、開設とともに徐々に増加しており、現在毎回平均53名が外来に受診され(延べ10,600人/年)治療を受けている。

今後の目標

1.先進医療(正確な手術達成のための3D-CTモデル活用した新ナビゲーション手術;厚生労働省認可)
 のさらなる開発・施行
2.新しい人工股関節stemの開発(2015年発売予定)
3.CTを利用した3Dテンプレート・プログラムの開発
4.新しい人工股関節cupの開発

学会発表・研究業績

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