股関節センター(予約制)2004年度 業務実績

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2004年 診療実績

業務実績

本年における当センターの実績としては、股関節疾患の高度先進的治療という目的から、より良好な治療成績をあげるべく、臨床的には大阪大学と連携し、赤外線ナビゲーションシステムの開発、ならびに実際の臨床現場における手術への適用を行ってきた。これらを当科が大阪大学、千葉大学、米国ベーラー大学と協同して開発した人工関節に用いることにより、さらに手術精度の向上と相まって、術後早期よりのリハビリが可能となり、さらなる良好な成績をあげているとともに、術後早期の自宅への退院を実現している。また本年度も、各大学・医療施設より手術見学を多数受け入れ、新しい股関節外科治療技術の指導を行っているとともに、さらに新しい股関節外科手術法の開発を目指している。一方、高齢者が多いという地域の特性はますます顕著となりつつある。従って、大腿骨頚部骨折の増加傾向も明らかに見られる。この高齢者の骨折に対しては、当院の内科(循環器科、呼吸器科、腎センター)、麻酔科各科の好意的な多大な協力が得られており、積極的に外科治療を行い良好な成績をあげている。
急性期病院でありながら、人工骨頭置換術では平均44日の入院、骨接合術では平均35日でほぼ外傷受傷前のレベルまで回復し、自宅あるいは入所施設に退院している。変形性股関節症に対する人工股関節置換術は、2004年4月より術後2週プログラムを用い、合併症がある例をすべて含んだ平均在院日数は29日(術後27日)、合併症のない症例では平均在院日数は22日(術後19.5日)であった。また、再置換術における在院日数は平均35日(術後33日)であり、全員自宅へ歩行退院している。なお、臼蓋形成不全症例に対しては、症例を選択し寛骨臼回転骨切り術(RAO)を行い、良好な成績を得ている。RAOの平均在院日数は40日(術後37日)であり、合併症等は見られていない。いずれの症例に対しても、術後早期よりの離床(術後2日以内)と床上でのフット・ポンプの使用により、肺塞栓、肺梗塞の予防につとめている。
2004年に当施設の手術見学者:浦安市川病院、岡山大学、関東労災病院、公立置賜病院、公立刈田病院、公立昭和病院、国立東京医療センター、済生会新潟第二病院、湘南鎌倉病院、市立豊中病院、千葉リハビリテーションセンター、寿泉堂病院、新潟大学、日本医科大学付属永山病院、福島労災病院の計15施設であり、見学者総数は19名であった。

手術症例

2004年における入院手術治療ならびに合併症の実績は下記のごとくである。

A.人工股関節置換術:158股関節

  • 変形性股関節症:132関節
  • 人工関節のゆるみ:人工股関節再置換術16関節
  • 人工関節習慣性脱臼:人工関節再置換術2関節
  • 大腿骨頭壊死:6関節
  • 慢性関節リウマチ:2関節

 

B.臼蓋形成術:13関節

  • 臼蓋形成不全:寛骨臼回転骨切り術(RAO)13関節

 

C.大腿骨骨切り術:2関節

  • 変形性股関節症:外反骨切り術2関節

 

D.先天性股関節脱臼:1関節

  • 観血的整復術(広範囲展開法)1関節

 

E.大腿骨頚部骨折:94関節

  • 内側型:44関節
    人工骨頭置換術:35関節
    骨接合術:8関節
    骨頭摘出術:1関節
  • 外側型:50関節
    骨接合術:47関節
    保存治療:3関節

股関節専門外来

毎週火曜日、金曜日の午後に股関節専門外来を開設している。外来患者数は、開設とともに徐々に増加しており、現在毎回平均15名が外来に受診され(延べ3500人/年)治療を受けている。 股関節専門外来をご予約される方は毎週水曜、木曜日の14:00~16:00、070-5210-2981(予約専用)までご連絡ください。

手術成績

手術成績については、人工股関節置換術では長期成績が重要であるが、短期成績としては、術後感染の有無と術後脱臼の有無が問題とされる。術後早期感染は現在まで発症例はなく、また術後脱臼については、2004年に1例発症し、再置換術を行い経過良好である。現在、人工股関節置換術については、95%はMIS(Minimally Invasive Surgery;最小侵襲手技)による手術を施行している。変形性股関節症に対する骨切り術や、臼蓋形成不全に対する寛骨臼回転骨切り術においても、術後感染、合併症などは生じていない。近年問題となっている、有症性肺梗塞に関しては、ここ数年発症例はない。

研究、学会発表、研修など

学会発表

  • Minimally invasive surgeryによるcementless THAの臨床成績
    松原 正明ほか
    第34回 日本人工関節学会学術集会、千葉、2004年1月31日
  • 近位大腿骨髄腔に適合したshort stemの使用経験
    松原 正明、大園 健二、原田 義忠、菅野 伸彦ほか
    第34回 日本人工関節学会学術集会、千葉、2004年1月31日
  • 寛骨臼回転骨切り術の成績:骨頭真球性からの分析
    シンポジウム 亜脱臼性股関節症に対する関節温存手術のEBMに基づいた適応限界
    松原 正明
    第31回 日本股関節学会学術集会、長崎、2004年10月15日
  • 人工股関節置換術術前計画おける工夫
    松原 正明、平澤 直之
    第31回 日本股関節学会学術集会、長崎、2004年10月15日
  • CT based navigation system を用いたTHA と従来法との比較検討
    平澤 直之、松原 正明
    第31回 日本股関節学会学術集会、長崎、2004年10月15日
  • THA 術後の股関節角度と靴下着脱能力について
    千葉 哲也、平澤 直之、松原 正明ほか
    第31回 日本股関節学会学術集会、長崎、2004年10月16日
  • Ceramic on ceramic linerの脱転と破損
    松原 正明
    第6回 人工股関節懇話会、札幌、2004年7月3日

 

講演

  • 人工股関節置換術後脱臼の成因とその対策
    松原 正明
    第77回 日本整形外科学会学術集会 教育研修講演 2004年5月22日、神戸
  • 人工股関節脱臼の原因と対処法
    松原 正明
    2004千葉THAフォーラム、2004年6月12日、幕張
  • 日本人二次性股関節症患者の股関節形態の特徴
    松原 正明
    第124回宮城股関節研究会 教育研修講演 2004年6月26日、仙台
  • 骨盤傾斜と人工関節の設置位置- 術後のリハビリテ?ションを含めて-
    松原 正明
    第11回京都運動器疾患フォーラム 教育研修講演 2004年11月15日、京都
  • Three-Dimensional Analysis of the Dysplastic Femur and its Implications for Implant Design. Masaaki Matsubara
    Advances in Surgical Technology 2004年12月3日、New York、USA
  • 日本人に適合した人工関節の開発と臨床応用
    松原 正明
    第3回Centpillar講演会、千葉、2004年1月31日
  • 日本人に適合した人工関節の開発と臨床応用
    松原 正明
    第6回Centpillar講演会、東京、2004年2月4日
  • 日本人に適合した人工関節の臨床応用
    松原 正明
    第7回Centpillar講演会、名古屋、2004年2月5日
  • 日本人に適合した人工関節の臨床応用
    松原 正明
    第8回Centpillar講演会、松山、2004年2月16日
  • 日本人に適合した人工関節の開発
    松原 正明
    第8回Centpillar講演会、松山、2004年2月16日
  • 日本人に適合した人工関節の臨床応用
    松原 正明
    第10回Centpillar講演会、幕張、2004年3月6日

 

紙上発表:雑誌

  • 股関節周辺の外傷と疾患
    松原 正明
    玉川医師会ニュース No.461:14-15、2004年1月
  • ホスピタウン・セレクション?日本人の体型に合わせて開発した人工股関節の埋め込み手術を行う
    ホスピタウン No.152:114-115、2004年10月
  • 初期・進行期の股関節症に対する寛骨臼回転骨切り術の成績
    長谷川 清一郎、土屋 正光、森田 定雄、松原 正明ほか Hip Joint Vol.30:312-317、2004年
  • 変形性股関節症に対する最新治療
    松原 正明
    理学療法 vol.21No.4:589-596、2004年
  • Omniflex型ステムを用いた人工股関節置換術の10年経過例の検討
    神野 哲也、古賀 大介、四宮 謙一、森田 定雄、長谷川 清一郎、松原 正明
    日本人工関節学会誌 第34巻:49-50、2004年
  • 人工股関節全置換術における術前CTを活用した術後リハビリ期間の検討
    平澤 直之、松原 正明
    日本人工関節学会誌 第34巻:137-138、2004年
  • Minimally invasive surgeryによるCementless THAの周術期臨床成績
    松原 正明、平澤 直之
    日本人工関節学会誌 第34巻:165-166、2004年
  • 近位髄腔適合型stemの短期臨床成績
    松原 正明、大園 健二、原田 義忠、菅野 伸彦、平澤 直之ほか
    日本人工関節学会誌 第34巻:213-214、2004年
  • Minimally invasive surgeryによるCementless THAの臨床成績
    松原 正明、平澤 直之
    骨・関節・靱帯 第17巻 12号:1333-1338、2004年
  • 特集:最小侵襲によるTHA?その現状と問題点
    Minimally invasive surgeryによるCementless THAの周術期臨床成績
    松原 正明、平澤 直之
    整形・災害外科 Vol.47No.13:1561-1567、2004年

 

紙上発表:新聞報道

  • 日経産業新聞 2004年2月12日 p:7
  • 日刊ゲンダイ 2004年2月25日 p:20
  • 岩手日報 2004年2月29日 p:12
  • デーリー東北 2004年3月1日 p:6
  • 静岡新聞 2004年3月1日 p:5
  • 琉球新報 2004年3月2日 p:7
  • 千葉日報 2004年3月3日 p:17
  • 奈良新聞 2004年3月4日 p:5
  • 高知新聞 2004年3月4日 p:13
  • 山陽新聞 2004年3月6日 p:19
  • 京都新聞 2004年3月9日 p:14
  • 熊本日日新聞 2004年3月10日 p:6
  • 下野新聞 2004年3月11日 p:23
  • 山陰中央新聞 2004年3月17日 p:14
  • 内外タイムス 2004年3月24日 p:16
  • 読売新聞 2004年4月12日
  • 毎日新聞 PLATA 2004年6月26日
  • 日本経済新聞 2004年12月15日

ほか

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