消化器外科2017年度 業務実績

※各年度ごとの業務実績をご覧になる方は、ご希望の年度をクリックして下さい。

2017年度  2016年度  2015年度 

スタッフ紹介(2018.3現在)

院 長:中嶋 昭
 鼠径部ヘルニアの治療においては日本でも指折りの名手の一人であり、2007年にはヘルニアセンターを創設し、2008年に第6回日本ヘルニア研究会を主宰した。ヘルニアセンター長。年間のヘルニア手術症例数は、約200例。病型に適した合理的、低侵襲、合併症・再発のない術式がモットー。腹腔鏡手術(TAPP)を基本術式とし、治療困難と目される巨大ヘルニア、滑脱型ヘルニア、再発ヘルニア、前立腺術後ヘルニアもTAPPで治療。
部 長:佐藤 康
 外科一般(食道、胃、大腸)、消化管内視鏡(上部および下部)の診断および治療、乳がん検診と広範囲にわたり診療している。消化器がん化学療法、緩和医療のエキスパートでもあり、栄養サポートチームのまとめ役で地域包括ケア病棟を統括している。
部 長:川村 徹
 専門は肝胆膵外科で、外科学会指導医、消化器病学会指導医。肝臓、胆嚢・胆管(胆道)、膵臓などの診断・治療に難渋する症例もすべて相談を受ける。食道、胃、大腸など消化管疾患に関してもオールマイティーに対応可能である。消化器がん化学療法、緩和支持療法、NST活動、マンモグラフィー検診と広範囲に活躍する。
医 長:大石 陽子
 乳がん学会専門医、指導医。乳がんの診断と治療(手術、化学療法、ホルモン治療)と乳がん検診を主に行う。また良性疾患(乳腺症、乳腺炎など)の治療も行う。形成外科と連携して乳房再建手術も積極的に実施している。副医局長の重積を担い、外科カンファレンスや抄読会をまとめる。
医 長:野谷 啓之
 血管外科専門医。内視鏡外科認定医。下肢静脈瘤に対するラジオ波焼灼術や小切開手術にすべて対応し、増加傾向。慢性腎不全患者の困難な内シャント造設術や腹腔鏡下テンコフカテーテル留置術などの症例も増えている。血管手術だけではなく、腹腔鏡下ヘルニア手術や一般・消化器外科の手術も担当する。
医 員:岩田乃理子
 大腸外科が専門だが、消化器・一般外科の手術はすべて対応可能である。冷静でかつ熱い診療態度は、多くの患者や職員から信頼される。特に、結腸、直腸の腹腔鏡手術、消化管内視鏡手技を得意とする。大腸がんの手術症例数が圧倒的に増加し、年間100例を目標とする。後輩外科医や研修医の指導にも定評がある。
医 員:篠原 元
 外科後期研修医。外科の入院患者すべてをチームとして受け持つ。救急外来で腹部救急患者の初期診療にあたるだけでなく、病棟での消化器患者にも広く対応する。外科治療に対する積極性があり、急性虫垂炎、鼠経ヘルニア、腹腔鏡下胆嚢摘出術はほとんど術者として受け持つ。

今後の目標

1.下肢静脈瘤センターを充実させ、血管外科新規患者を確保する
 ➀下肢静脈瘤に対する低侵襲性レーザー治療(Closure RFGジェネレーター治療)症例の増加とともに血管外科対応症例が増加しつつある。
 ➁東京医科歯科大学血管外科と連携し腹部大動脈瘤手術、大血管手術を積極的に実施していく。高齢者やリスクの高い患者に対する、より低侵襲のステント治療の施設認定を目指す。
2.腹部救急患者をシームレスに対応することにより救急外来を充実させ、緊急手術を増加させる
 ➀消化器内科との合同カンファレンスを毎朝実施しており、消化器内科・外科が垣根なく全消化器疾患患者を診る体制を安定させ実践する。
 ➁すべての消化器外科の緊急手術に迅速に対応する体制を構築する。腹部救急、すなわち、ヘルニア嵌頓、絞扼性イレウス、急性虫垂炎、消化管穿孔、腹膜炎、急性胆嚢炎など消化器外科に関係するすべての救急医療を365日、24時間担っていく体制を構築する。
3.消化管吻合時の縫合不全をゼロにするための工夫に関するリサーチを継続する
 ➀赤外線カメラシステムを使用した消化管吻合部位の血流を測定しその有効性を検討する
 ➁直腸がんに対する低位前方切除術において経肛門的ドレーンを留置することの有効性を検討する
4.高齢の外科手術患者に対してQOLを重視した手術を行い、入院期間を極力短縮する
高齢者に対する消化器外科高難度手術の頻度も増し、併存疾患を多く有する高齢者の周術期合併症が増加している。合併症を減少させ、安心して早期に退院できるような体制を導く《看護師、薬剤師、管理栄養士、リハビリセンター、地域医療連携センターなど多職種が協調した在宅医療へのシームレスな移行に関してチーム医療の実践を行う》
5.肝切除に関する新しい手術手技の工夫を行う
 赤外線カメラシステムを使用したICG蛍光法による肝区域染色法を用いた系統的肝切除術を検討する
6.乳腺外来を充実させ、新規患者を確保する
 乳がん検診から治療(手術、ホルモン治療、化学療法)までを安全かつ確実にチームで行い、これまで以上に、乳腺外来を充実させる。赤外線カメラシステムを使用したICG蛍光法によるセンチネルリンパ節生検を継続する。形成外科と連携して実施している乳房再建手術症例を増加させる。乳腺に関する遺伝外来を開設している。
7.低侵襲手術として、安全かつ確実な腹腔鏡下手術の適応を広げる
 胆石症、急性胆嚢炎に対する腹腔鏡下胆嚢摘出術は標準治療、鼠径ヘルニアは腹腔鏡下修復術が第一選択、急性虫垂炎の手術も腹腔鏡下虫垂切除を第一選択としている。2017年度、胆石症(急性胆嚢炎を含む)は全体の80%、鼠径部ヘルニア手術の95%、急性虫垂炎の95%は腹腔鏡下手術を実施している。消化管手術(大腸、胃)に対しても適応症例の割合は増加しており、結腸切除、直腸切除(低位前方切除)の60%、幽門側胃切除、胃全摘術の35%を腹腔鏡下手術で実施している。腹腔鏡下結腸・直腸手術の増加に伴い、術式の定型化を図ることが可能となった。手術時間が大幅に短縮し、術後合併症が減少し、術後入院期間の短縮に寄与する。
8.消化器がん患者の集学的治療を推進する。
 診断、手術治療、化学療法、緩和ケア、在宅療養、栄養支持療法など、包括的な多職種が参加するチーム医療を推進し、患者に優しい医療を実践している。
9.初期研修医、外科後期研修医(外科専攻医)の教育を行う
 腹腔鏡シミュレーションセンターを使用した初期研修医および外科専攻医に対する腹腔鏡下手術の教育を実践している。
10.医学部学生の教育を行う
東京医科歯科大学医学部6年生を毎月受け入れる。1週間の外科研修で、手術の参加・見学、外科外来および化学療法外来の見学、カンファレンスや抄読会への参加を通じて地域医療を担う病院の外科臨床を体験させる。

Top